ヨークルスアウルロゥン

Iceland

ヨークルスアウルロゥン氷河湖は、ヴァトナヨークトルから流れ出すブレイザメルクルヨークトル氷河舌の末端にできた氷河湖で、アイスランド旅行での一つの目玉エリアである。サウスコーストのツアーでは必ず訪れる場所だ。自分も2回訪れている。一人旅の4月には4時間ほども滞在し、夕景まで楽しんだ。

次の3枚も8月に撮った写真で、氷山まで霞んで見え、北国の寂寥感が漂う光景を捉えることができた。

左の写真に映り込んだ人は、水に手を入れてみていかにも冷たそうな仕草をしていたという記憶。


一方、4月はかなり天気が良く、4時間ほど滞在している間には全域に日が差す時間帯もあった。ここからは4月の写真を掲載したい。

奥の白い広がりはブレイザメルクルヨークトル(Breiðamerkurjökull)氷河舌、氷の塊が浮く湖がヨークルスアウルロゥン氷河湖。右奥は、フェルスフィヤトル(Fellsfjall)からヴェズラルダルスフィヨットル(Veðurárdalsfjöll)へ続く山並みである。西岸の丘の上からのアングルである。

いくつかある駐車場を行ったり来たりしながら撮影していた。メインの駐車場にも行ったが、橋の手前の小さな駐車場に停めていた時間が長い。少し歩いてモレーンのような丘を越えた辺りからのビューがとても気に入ったのである。この西側の方が圧倒的に人が少なくゆっくりできたことも理由の一つだった。しかし、メイン側は浮いている氷塊が近くて多い、夕陽が真正面に沈むなどの利点もあり行き来していたのである。

かのジャスティン・ビーバーのMVもここで撮影されている。この冷たい湖水につかるなんて、狂気の沙汰だとは思うが。

日没直後の西側の岸辺の丘の上から。湖面への反射が美しかった。メインの駐車場の前で日没を見ていたのだが、日没後もう一度、西岸の方へ移動したのだ。メインの方はすぐ前に氷塊が浮いていて湖面が見えなかったのである。西岸の方が湖面がよく見えて、反射が捉えられるかなと思ってのことだったけれど、大正解だった。

ダイヤモンドビーチ(Diamond Beach)

続けて、ダイヤモンドビーチ。ヨークルスアウルロゥン氷河湖と海を結ぶ短い川をリングロードの橋が跨いでおり、その海側に黒い砂浜が広がっている。

Diamond Ice
氷塊の大きさがわかる。
対岸にも漂着した氷があるようだ。

このダイヤモンドビーチの写真は、8月に撮影したものだ。4月に訪れた時も何枚も撮ってはいる。が、氷塊が小さく、数も少なかった。黒い砂浜に手のひら大の氷が散らばっているといった様子だったのだ。8月は、天気は良くなかったがダイヤモンドアイスは見応えがあった。

撮影しているところを女房殿が撮ってくれたのだが、人間と比べると氷塊の大きさがわかる。かなり、大きいものまであるのだ。

撮った氷塊の写真を「Diamond Ice Collection」として、集めてみた。


Diamond Ice Collection

このヨークルスアウルロゥン氷河湖は、巨大なヴァトナヨークトル氷河から流れ出す流出氷河であるブレイザメルクルヨークトル氷河 (Breiðamerkurjökull )の末端にある。この氷河が長い年月をかけて削った深い谷状の地形に、氷河の後退によって水が溜まり、氷河湖が形成されたものだ。氷河が削った地形は200~300mにも達する深さがあり、約25kmにわたって内陸へ続いているそうだ。現在も氷河末端ではカービング(calving)が続き、氷塊が次々と湖へ流れ出している。ヨークルスアウルロゥンは1930年代から形成が始まった比較的新しい氷河湖で、氷河の後退とともに現在も拡大を続けている。

「カービング」とは、氷河や氷床の末端から、大きな氷の塊が海や湖へと崩れ落ち、分離する現象のこと。「calve(動物が子を産む)」に由来している。カタカナだけ見ると、なんで曲がるんだろう?なんて思ってしまった。

広い湖面にカービングで崩落した氷が氷山のように湖面に浮いていて、特徴ある景観を作り出しているのである。

また、この氷河湖はヨークルスアゥ・アゥ・ブレイザメルクルサンドゥル(Jökulsá á Breiðamerkursandi)という短い川で海とつながっている。この川を通って海へ流れ出した氷塊が、波によって海岸に打ち上げられたものが、ダイヤモンドビーチの「ダイヤモンドアイス」と呼ばれている。川では潮汐によって海水が湖へ入り込むこともあり、ヨークルスアウルロゥン氷河湖は汽水性の環境となっている。魚も海から入り、それを追ってアザラシが湖に入ってくる。アザラシもときどき写真に写り込んでいる。

色々な特徴をもつ氷河湖で、自然の営みを感じさせられるところである。